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ザ・ボーイズ(The Boys)シーズン1第1話「発端」〜おい!ホームランダー!〜【あらすじ・感想・劇中使用曲】

2019年12月26日

The Boys(ザ・ボーイズ)Season1第1話「発端」イメージ
 

ザ・ボーイズ(The Boys)Season1第1話「発端」のあらすじ

特殊能力を持つ「スーパーヒーロー」が普通に存在し活躍する世界

巨大企業「ヴォート・インターナショナル」は様々な特殊能力を持つスーパーヒーローを雇用する、ヒーロープロモート企業。

彼らを犯罪現場や事故現場などに高額なギャラで派遣し人命救助を行ったり、映画やCMなどに出演させるなどプロモーションにも余念がなく、キャラクター商品販売などヒーロービジネスで莫大な富を築いていた。

なかでも7人のエリートスーパーヒーロー集団「セブン」は絶大な人気を誇っている。

一般の人々からは文字通り「正義の味方」としての地位と名声を集めていた。

 

「Aトレイン」の起こした事件が「発端」となり目覚める青年ヒューイ

家電店店員のヒューイもセブンの活躍に心躍らせる平凡な青年で、ロビンという恋人と幸せな日々を過ごしていた。

しかしある日突然、恋人のロビンがある事件に巻き込まれる。

あろうことかその事件の当事者がでセブンのAトレインという驚愕の事実を目の当たりにし、うろたえるヒューイ。

ヴォート社の不誠実な対応にも不信感を募らせる。

 

夢と希望を持って「セブン」に新規加入するニューヒロイン「スターライト」

アニーは怪力と電気を操り光線を手から発射する能力者。

子供の頃から憧れていたセブンに加入して世界を救うことを夢に、真摯な志で日々訓練に勤しんでいた。

セブンのメンバー「ランプライター」の引退によりセブンの枠が空くくととなる。

セブンの面接を見事クリアしたアニーは、セブンに新規加入し「スターライト」となる。

しかし、いきなり憧れていたセブンメンバーにひどい仕打ちを受け、セブンの腐敗に困惑する。

その後落ち込むスターライトは公園で同じく落ち込むヒューイと出会う。

お互いを励まし合い意気投合する。

 

巻き込まれるように「ザ・ボーイズ」に加入する「ヒューイ」

FBI捜査官を名乗るビリー・ブッチャーという男に、酒場でAトレインがロビンの事件を仲間に面白おかしく語っている「不謹慎で不誠実な暴言の写った防犯映像」を見せられ、憤るヒューイ。

ヒューイはAトレインへの復讐を決意し、ブッチャーに言われるままセブンの腐敗を暴くためヴォート社に盗聴器を仕掛ける。

しかし電気店に戻ったヒューイは、尾行してきたセブンの一員「トランスルーセント」に急襲される。

そこまでを見越していたブッチャーが助けに入るが、透明人間化するトランスルーセントの能力に手こずる。

ヒューイの機転でなんとかトランスルーセントを捉え、ヒューイは巻き込まれるようにブッチャー率いる「ザ・ボーイズ」の一員となっていく。

 

陰謀渦巻く「ヴォート社」とセブンリーダーの「ホームランダー」の真の姿

ヴォート社の副社長マデリンが、ボルチモア市長と密談。

安価でスーパーヒーローとの契約を取りたい市長は「コンパンドV」というキーワードを口にする。

今後のストーリーのキーとなるコンパンドV。

ヴォート社にとっては表に出ては困る案件のようで、市長の条件を飲むこととなる。

巧みに交渉をまとめたボルチモア市長が息子と、帰国のため飛行機に搭乗している。

窓の外を見る息子が、飛行機に並行して飛ぶ一人のスーパーヒーローの姿を発見し、嬉々として興奮している。

彼はセブンのリーダー「ホームランダー」であった。。。

 

 

ザ・ボーイズ(The Boys)Season1第1話「発端」の感想(ネタバレあり)

まず登場するスーパーヒーローたちが、なんかどっかで見たことあるような既視感がゴイスーっす。

スーパーマンなの?キャプテン・アメリカ?ワンダーウーマンなの?貧弱なアクアマン?

そんでロビン激突事件引き起こす君はFLASHの彼かい?

まぁ、既存ヒーローをたっぷり揶揄って行く所存です。ってのはがっつり承りました。

 

ヒーローが芸能人で、巨大企業「ヴォート・インターナショナル」が大手芸能事務所。

このドラマは、そんな見方をするとすんなり入ってきますよね。

芸能人が不祥事をおこして、事務所がもみ消すとか。

ちょっと謝罪会見しておしまい。みたいな。

そこにまた上司のパワハラで部下が泣きを見るあたりも、なんか普通の世界と変わらない。

スーパーヒーローとヴォート社は、現代社会に対するの痛烈な風刺でもあるんでしょうね。

 

原作のアメコミを読んでいる方からは、描写を含めてヤリきり度にちょっと物足りなさを感じるという意見も散見されますが、

ワタシは原作読んでいないので、その辺はよく分かりません。

でも、十分グロいし、ヒーローのゲスっぷりにもヘドが出ました。

ヒューイの恋人ロビンが登場数分で木っ端微塵になっちゃう時なんて、えっ?なんつーちょい役なの?ひどい!(←そこじゃない)

しかも、スローで彼女が砕け散る様は、実にむごたらしい。

このグローいシーンですが、ヒューイの顔に飛び散る「ロビンだったもの」はすべてCGで、このシーンの完成だけで8か月弱かかったそうです。

 

示談を持ちかけるヴォート社弁護士に対して、怒鳴り散らすヒューイ!ってのは彼の妄想で、

なんとなく言葉を飲み込んで「少し考える時間を・・。」なんてぼそっと呟く感じも、

言いたいことも言えない気の弱さと怒りを内に溜め込むってところが、いかにも現代人って感じ。

こーゆー人ってキレると怖いよね。

このナイーブな青年がキレッキレに成長していくんだろうな?と勝手に想像して楽しみにしてます。

なんでもこのヒューイを演じるジャック・クエイドさん、メグ・ライアンの息子さんだそうです。

アメリケンズの大好きなマッチョな主人公とは相反して、優男やさおとこでちょっと冴えない感じですが、その辺を上手に演じてる彼には今後も注目です。

 

逆にマッチョ全開で、猪突猛進なすごい勢いのあるかお(褒めてる)でドラマを盛り上げてくれるのが、

ビリー・ブッチャーを演じるカール・アーバン

ワタシ的には、スター・トレックシリーズでの印象が強いのですが、

深みのある演技で雄臭ムンムンの男臭いブッチャーは、今後の彼の代表作にもなって行くんじゃないでしょうかね?

 

しっかしセブンの(やっすいFLASHみたいな)Aトレインのゲスさもさることながら、

(やっすいアクアマンみたいな)ディープも相当酷い。

てかあったま悪そう。

「憧れてました」なんて社交辞令を聞いた次の瞬間にズボン下ろす奴なんてこの世に居るの?

その上、立場を利用しての強引なスターライトへのパワハラ。

憧れていた組織に入ったその日に「腐敗したヒーローたちの現実」を目の当たりにするなんて、

第一希望の会社に入社したその日に、サービス残業てっぺん超え!

みたいなブラック企業的、打ちひしがれ感あるよね。

どうか、かわいいスターライトはダークサイドに落ちないでね・・。(切望)

 

ダークサイド(スーパーヒーロー)側のトップと言えば、ホームランダー。

このホームランダーを演じるアントニー・スターは、なかなかの怪演をするので個人的に大好きな俳優さんです。

彼の代表作と言えばバンシーを思い浮かべます。バンシーでもちょっと異質な主人公を演じていましたが、

このホームランダーもいい味出してますよ。

バンシーの彼は暗くて陰湿な雰囲気を醸し出すためか、無精髭でちょっと不潔な感じでしたが、

ホームランダーでは役作りのため、髪をブロンドに染め上げ、髭もきれいに剃ってますね。

 

最もカリスマのあるセブンのトップに君臨して、「正義の味方」としての人気も最高潮。

しかし最初の登場から、どことなく生気のない眼差しで人の「情」みたいなものが皆無って感じです。

口半開きで薄ら笑う様もホント気持ち悪い。(言っときますけどアントニー推し●●です。)

最後には、自分のことを「憧れの眼差し」で見つめる少年の乗った飛行機を、目からビームで焼き払って容赦なく撃墜するってどんだけだよ!

胸くそ悪いっ!さすがアントニー!(言っときますけどアントニー推し●●です。)

まぁ、そんな気持ちにさせるのも演者の技量と脚本の力なんでしょうね。

 

はちゃめちゃな設定とグロ描写、際どい描写が満載ですが、

とにかくヒーローたちのクズっぷりに辟易しながらも、展開が早いのでアタマ空っぽにして楽しめるドラマです。

 

 

ザ・ボーイズ(The Boys)Season1第1話「発端」劇中使用曲紹介

Barracuda / HEART

こんなシーン

アニー(スターライト)が能力向上のためトレーニングをしているシーン。

ロッキーを彷彿とさせるストイックさを強調している。

 

Baby Did a Bad Bad Thing / CHRIS ISAAK

こんなシーン

ブッチャーがヒューイにヒーローたちの隠れ家的バーでのヒーローたちの実態を見せるシーン。

本能の赴くままにやりたい放題の呆れたヒーローたちの実態が、コミカルな曲調で皮肉交じりに表現されている。

 

Take You Down / DANIEL PEMBERTON

こんなシーン

ヒューイがブッチャーの指示によりセブンの会議室に入り込み盗聴器を仕掛けるシーン。

緊張感が高まる感じと、素人ならではの歯切れの悪い作戦スタートの描写を効果的に表現している。

 

London Calling / THE CLASH

こんなシーン

ヒューイがトランスルーセントに電気店で襲撃を受け、ブッチャーが助けに入るシーン。

 

The Passenger / IGGY POP

こんなシーン

ボルチモア市長が息子と帰国するために飛行機に搭乗しているシーン。

ホームランダーの恐ろしい本性があらわになるシーンを、あえて軽快なロックを流すことでホームランダーの常軌を逸した行為が強調される

そのままエンディングにつながる。

 

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